鋼の翼に夢とロマンを乗せて飛び立つ巨体。深い青い空間は宇宙に最も近い場所。
知らない場所、初めての街、さまざまな出会いが空の向こうにある。
シャレてる暇はない。さあ、出発の時間だ!
X-02号
2003.06.21-06.23

2003.06.21-06.23

・青い空!碧い海!翼の楽園 〜下地島空港〜


 下地島空港に着陸するJTA B737-400旧色。ランウェイ17へ進入してくる航空機と海に伸びる誘導灯を広角で狙ういわゆる『基本ショット』。写真でもかっこいいが、実際に目と耳と肌で感じると最高にかっこいい!
 あー、拡大するとピントが合ってないのでこのサイズで見ること(^^;
(下地島空港にて 2003.06.22)

 ランウェイ17で訓練中のB767を見上げるANAの関係者。ANAのロゴ入りチャリがちょ〜イカス!(笑) ANAのブランドショップで売ってくれ〜ぉ
(下地島空港にて 2003.06.22)

06/21(土) 八王子〜羽田空港〜宮古空港〜平良港〜佐良浜港〜下地島

 最近飛行機属性もついてきてしまって、日本全国が庭みたいになってきた(^^; そんなわけで飛行機好きの元凶に「また」飛行機の旅に誘われた。今回は飛行機マニアのあこがれの地、下地島空港である。

例によって「たびてつ」ではないが、番外編としてお送りする

 ことの起こりは数ヶ月前、飛行機マニアのニロから「下地島に行きたい人?」と聞かれて、何も考えずに「いく〜!」と手を挙げたことに始まる。2月、3月と飛行機乗り放題の旅をして、飛行機も結構おもしろい、そしてなにより意外に安いことがわかった。てつの旅はフリー切符などを使って安くあげているわけだが、飛行機も特割やイベントチケットを使うと鉄道以上に安く飛べる。鉄道のフリー切符の有効エリアがだんだん狭くなったり、はやて・こまちが全席指定とかになってきた昨今、飛行機の価格が魅力的になってきた。そしてニロと飛んでいるうちに航空機の機種についてもだんだんわかってきてしまって、いろいろな機体に乗るのが楽しみになってきた。そう、これが飛行機属性である。
 チケットも宿もニロが取ってくれるので、なーんにも考えずに旅立ちの日を待っていた。が、旅まであと1ヶ月を切ったあたりから、一緒に行く予定の阿瀬見や山崎がにわかに騒ぎ出した。「撮影はあそことあそこでするとして、午後は逆光だから…」どうやら、いろいろ予習しているらしい。「行ってから好きなところで撮ればいいじゃん」と思っていたのだが、「滅多に行けるところじゃない」ということで、予習は大事だと言われた。
 予習をしていくと実際に現地で味わう感動が薄れてしまうため、筆者はなるべく予習しないようにしている。しかし、予習しないで行って失敗することも多い。これが近場ならいいが、確かに下地島となるとそうそう行けるところではないだけに失敗が痛い。

というか、この時点では筆者は下地島がどこにあるのかわかってない(^^;

 翌日、Googleで何気なく下地島を検索してみたらすごい数がヒットして驚く。そしてあまり見たくはなかったが、航空機の写真を公開しているページを見て、その美しさにまた驚いた。たまたまそのページに撮影のアドバイスが書いてあり、偏光フィルタ必須とあった。
 筆者はデジカメなので、一眼レフカメラで写真を撮るようにはいかない。かといって一眼レフカメラを使う気はない。一応一眼レフカメラは持っているのだが、現像代がかさむのでずいぶん前にデジカメに切り替えていた。そもそもそんなにきれいな写真は必要なく、旅の記録が撮れればいいと割り切っていた。
 しかし、「デジカメ」=「画質が悪い」という方程式は徐々に崩れてきている。先日買ったFZ1などは、見てくれも写りもデジカメっぽくない。ひとつ前のデジカメの画質で満足していた筆者に驚きを与えるほどの高精細な画像が得られるのだ。
 しかし所詮はデジカメ、一眼レフのようにレンズの交換はできないし、フィルタなんてつけられない。

と思ったら、55mmのフィルタがつけられるらしい!

 恐るべしPanasonic…。開発便りによるとかなり後期になって標準装備することになったフード、こいつを取り付けるためのアダプタにフィルタ取り付けようのネジが切ってあるのだ。筆者はさっそく偏光フィルタを買いに行った。

わくわく週間の始まりだった(笑)

 結局旅立ちの前に三脚を買って、ずいぶんと撮影機材にお金をかけた。今回は観光というよりは撮影旅行に近いので荷物がたくさんでも問題ない。

 そしてあっという間に当日。
 0725羽田発の便に乗るため、0630に羽田に集合することになっていた。八王子からは行けるギリギリの時間で、中央線の始発を使うか、八王子駅からの始発のリムジンバスを使うかという選択しかない。乗り換えしなくて済むということで、バスで行くこととしたが、八王子駅までは徒歩25分。荷物が多いので30分は見ておいた方がいい。というわけで、ちょっと早いが0330に家を出る。朝と言うより深夜と言っていい時間だ。今考えると新横はなにげに便利だった…。
 最大120分かかるというふれこみだったため、ちょっと心配していたのだが、早朝ということで60分足らずで到着。車は時間が読みづらい…。
 残りの3人と合流し、ひさしぶりに荷物を預ける。乗り放題ばっかりだったので荷物はいつもひとつにまとめていたからだ。
 宮古直通便はB737-400。JTAなので場末の81番ゲートからバスで機体へと向かう。連絡橋があったほうが素早く乗り込めるのだが、飛行機好きには不便でもバスや、滑走路を歩いて行くほうが好まれる(^^; さすがにB747のように数百人が乗るわけではないため、満席でもゲートはさほど混雑を見せない。バスは空港内をぐるぐるとまわってようやく機体にたどり着く。うーん、おもしろい(笑)
 バスから一番最初に降りて、滑走路上でバシバシ撮影する。筆者はデジカメだし、他の3人もいっぱいフィルムを持ってきているので手加減無用でシャッターを切っている。そうこうしているうちにみんな乗り込み完了してしまう。最初に滑走路に降りて、最後に機体に乗るバカなやつら…。
 本当なら筆者らは一番最初に機内に入らなければならない。なぜなら筆者らの席は

4人全員窓際 縦一列!(笑)

 というバカ丸出しの席順なのだ。これは予約システムの仕様でもなければ、なにかの間違いでもない。全員窓際を希望したのをニロがかなえてくれたにすぎないのだ(^^; というわけで、機に乗り込むのが遅れると、すでに着席している二人にどいてもらって窓際に座らなければならず、迷惑千万なのだ。
 幸い、ツアー客が団体で遅れていたため、迷惑はかけずに済んだのだが、この団体が出発時間になっても来なかったため、飛行機の離陸が遅れることになった。
 天気がよかったため、三浦半島、伊豆半島、富士山がよく見える。機内サービスのキウイジュースを飲みながら空の世界を楽しむ。以前は寝てしまっていたが、もうもったいなくて寝てなんていられない。4人の中では一番翼に近い席で、ちょっと後ろなのでエンジンは見えないものの、フラップなんかがよく見える席だ。東シナ海上空に来ると、機内アナウンスで下に見える島を教えてくれる。青い海にぽつんと浮かぶ島がはっきりと見えた。周りの海から上がった水蒸気が、島の西側にぶつかって雲が発生している様子がわかる。こういうのは理屈は理科で学ぶわけだが、実際に見たりできれば理科ってのがおもしろいモンだとわかってもらえると思うんだけどなぁ。なんか最近、若者の理科離れが気になる(笑)

 上空から見た奄美大島。パイロット席からの眺めはさぞやいいんだろうなぁ。
(奄美大島上空にて 2003.06.21)

 BN-2Bアイランダー。多良間島行きの9人乗りプロペラ機。ニロの話だと座席は体重を計って決めるので自分で選べないんだそうな。どのみち客席には窓がないように見える…。
(宮古空港にて 2003.06.21)

 宮古島にアプローチするときに少しだけ揺れたが、ほとんど問題もなく宮古空港に着陸。宮古空港のターミナルはオレンジ瓦の屋根のいかにも沖縄!といった建物だ。地方空港のくせにターミナルビルへの連絡橋が3本もあり、滑走路を歩いたりすることはできなかった。いや、便利なんだけどね(^^;
 荷物を受け取って、急いで送迎デッキへ。入場料100円なり。金取るのは許すとしても、もうちょっと入り口を広く作ってくれないと、大荷物を持ってるときに通るのに難儀するんだが…。っていうか、送迎デッキに荷物持ってくる人はいないのか(^^;
 外は南国らしいすごい湿気と日差し。不快指数全開のはずなのだが、なぜかイヤに感じない。しかし、ここは間違いなく異国だ。生えてる植物も違うし、セミの鳴き声も違う。そしてゴキブリの大きさも! 撮影中に何かが飛んできたと思ったらそれはゴキブリだった。本州にいるヤツの2倍ぐらいあって、頭のところに毒々しい黄色のリングの模様がある。筆者はゴキブリが平気な人なので追いかけ回して撮影を試みたが、止まってくれないだけではなく、飛び回りやがる! 結局うまく撮影できなかった。
 地方空港だと思って甘く見ていたのだが、宮古空港の離発着はかなり頻繁で、30分程度の間にかなりの枚数を撮影していた。

早くもフィルム残量が気になりはじめる面々(^^;

 ハードディスクと一緒で、どれだけたくさんフィルムを持ってきても足りなくなるもんなんだとわかってきた。対して筆者はメモリの入れ替えなしで約600枚が撮影できるので安心♪ かと思いきや、密かにバッテリーを心配していたりするのだが(^^; もう一本予備を買ってあるので大丈夫だとは思う。
 一通り撮影したところで昼ご飯を食べる。せっかく宮古まで来たので、宮古ソバやらソーキソバを注文。レンタカーで移動するため、ドライバーは飲酒できない。ドライバーがかわいそうだからビールは遠慮しよう…

な〜んて考えはないぉ

 すまん、山崎。ってことで、筆者もオリオンビールを注文♪ 山崎はゲテモノっぽいゴーヤシェイクを頼んだのだが、これがまたすさまじい味だった。とくにつぶつぶになったゴーヤが最悪(^^; 大失敗というか、ゲテモノドリンクとしては大成功というか…。筆者ら3人は一口でやめたが、注文した山崎は「飲めないことはないぞ」と全部飲んでしまった。

山崎無理すんな…

 レンタカーはかなりボロい日産パルサー。バーゲンの航空機と併せて借りるとレンタカーも安くなるのだが、どうやらそのせいでボロい車が来たようだ。まあ、筆者らにしてみれば走ればなんでもいいのだが、この傷を筆者らのせいにされても困るので、入念に傷のチェックをする必要がある。と思ったら、係の人は「それじゃ、おねがいしま〜す」と去ってしまった。

傷なんてどうでもいいらしい(笑)

 宮古島観光は最終日にすることにして、とにかく早く下地島に行きたい。青看に従って平良港へ行き、そこからフェリーで伊良部島へと渡る。フェリー会社は2社あって、それぞれ時間をずらして運行していた。安かったので往復チケットにしたのだが、これを片道だけ使うというのは永住希望者か?(笑)
 フェリーは前だけが開くタイプで、貫通型に比べると乗り降りが少々面倒だ。バックで入れて前進で出る決まりのようだ。時間ギリギリだといっぱいで乗れないこともあると言われていたので、ビビって最初に載せてしまった。こうなると出るのが最後になってしまう。何十台も積めるわけではないので大した差ではないのだが。
 港からすでに伊良部島ははっきりと見えていて、フェリーで20分ほどの距離。高速船だと文字通りあっという間についてしまう。
 伊良部島の入り口は佐良浜港で、エメラルドブルーのきれいな港だ。ということはかなり水深の浅い港のようだ。この南国という言葉がふさわしい碧い色は、太陽光が浅い海に反射してそう見えるのだ。
 伊良部島と下地島は別な島とはいっても、その境目は川ぐらいしかなく、小さな3本の橋でつながっている。下地島も住所は伊良部町なので、伊良部島に渡れればもう下地島に着いたようなものだ。
 とりあえず宿に行って荷物を再構成してから撮影に出かけようということになったのだが、ちょっと遠回りして滑走路を見に行ってみる。すると、ちょうど真正面から滑走路へ航空機が進入してくるのが見えた。この瞬間、もう宿に行くなどという考えはどこかに消え去っていて、みんなカメラの準備を始める。滑走路端に車を適当にうっちゃると、運転手の山崎そっちのけで撮影開始。…すまんな、山崎(^^;
 練習をしていたのはANAのB767。予習の時に見ていたとはいえ、実際に見る海も空もスケールが違う。遮るもののない空と海はどこまでも広がっていて、その青の中に自分がとけ込んでしまったかのようだ。B767が頭のすぐ上を飛び去るものすごい迫力。視界いっぱいの巨体、耳に飛び込むジェット音、肌に伝わる振動、生で感じる迫力は写真で見るのとは訳が違う。頭を飛び越えた飛行機を振り返りざまに仰ぎ見るところが最大の見せ場だ。これを写真で表現するのは難しい。
 今回、阿瀬見がデジタルビデオを買って持ってきていたのだが、これだとだいぶ生の感じに近い。うーん、ビデオもいいなぁ。何度も買おうと思ったことはあったのだが、編集が面倒でやらなそうだなので今まで買ってないのだ(^^; でもいいなぁ(笑)
 B767はタッチアンドゴーを繰り返し行う訓練をしていた。一度降りてもすぐに飛び立ち、10分と経たないうちに着陸してくるため、撮影も何度も試みることができる。これが一度きりだとカメラにかまけてしまって生で感じたりできないのだが、これだけ頻繁ならどちらも十分堪能できる。
 B767は1時間半ほどタッチアンドゴーを繰り返して訓練を終えた。夢中で飛行機を追っかけていたら、時間のたつのなんてすっかり忘れていた。が、ふと我に返ってみると

真っ赤に日焼けしてるよ!

 宿で日焼け対策をしようとか言っていた気がする…(^^; 宿に行く途中で滑走路に来たらそのまま撮影を始めてしまったために日焼け止めなんてすっかり忘れていたのだ。でも誰も後悔なんてしてない。

飛んでたら撮らなきゃダメだろ!(笑)

 もうすっかり予定も狂ってしまったので、宿は後回しにして下地島の数少ない観光スポットである「通り池」に向かう。この池は深いところで海とつながっていて、比重の違いから上層に淡水、下層に海水と分かれている珍しい池である。上から見るとただの小さくて深そうな池なのだが、本当にきれいなのはダイビングしたときらしい。有名なダイビングスポットなのだが、海底洞窟のようなものなので上級者でないと入ってはいけないとのこと。
 ということで、宿にチェックイン。宿は下地島から伊良部島に渡って10メートルも行かないところにある。そしてその宿からは空港と海に突き出た誘導灯がよく見える。特にベランダからはよく見えて、長いレンズがあれば十分に撮影できそうだった。筆者のデジカメは一応420mm相当なのだが、これだとだいぶ小さく写ってしまう。
 宿の2階にレストランがあってここで食事、というか宴会を始めたのだが、訓練中の飛行機が気になってしょうがない(笑) 小さくしか写らないのだがオリオンビールを片手に窓ガラス越しにレンズを向けてしまうのであった…。ま、結局小さくてダメだったけど(^^;
 いつものことなのだが、筆者らは食事をしながらビールをがぶがぶ飲む。普通はご飯食べながらビールは飲まないと言われるのだが、筆者らには当てはまらない。しかも、これもいつものことなのだが、酒も食べ物もコンスタントに注文し続ける。そして極めつけなのはいつまでも飲んでることだ(^^; 他の客が夕ご飯を食べに来て、帰って行く。結局3時間飲んで食う。

しまいには枝豆がサービスで出てきてしまう♪

 いろんなところで飲んでいてよくサービス品をいただくのだが、これって普通なのだろうか? もしかして、「もういい加減帰ってくれ」っていう合図!?(笑)

 酔いも回っておなかもいっぱいになっていい感じ。しかし19時を回ったというのに外はまだうっすらと明るい。さすがほとんど西の果てだけのことはある。東京都の時差は1時間じゃきかないんじゃないだろうか。
 全員早起きで疲れ切っているというのに、酔いのせいか外へ散歩に出かけてしまう。遠くに見える滑走路までの海は遠浅になっており、ちょうど潮が引いている今、どんなに深いところでも股下までしかない。そうなれば入ってみたくなるのが人情というもの。特に目的もなく海へと突撃していく一行(^^; 夕闇のなか、無意味に30分も遠浅の海を散歩してしまった。

とても30越えたオヤジ達の行動じゃないぞ(^^;

 でも楽しかった♪
 疲れ切って日付が変わる前に就寝。


 伊良部島に上陸するボロレンタカー日産パルサー。フェリーははやて海運。
(佐良浜港にて 2003.06.21)

 宿のベランダからランウェイ17の美しい夕焼け風景を望む。引き潮で遠浅の海に取り残された海水に夕日の光が反射する。左の方に見える柱は空港のILSアンテナ。
(てぃだの里(宿)にて 2003.06.22)

06/22(日) 下地島

 誰かが起きた音で筆者も目を覚ます。なんだか随分と寝た気がすると思ったらもう0730、朝ご飯の時間だった。旅先でも大抵いつもの時間、0600に目が覚めるので、特に目覚ましを設定していなかったのだが、寝過ごすとはよっぽど疲れていたらしい。まあ、無理もない。
 いつもなら朝風呂に入ってから食事に行くのだが、寝坊してしまったのでそのまま朝ご飯へ。朝食はついていて、昨日飲んだ2階のレストランでいただく。昨日大人げなく突撃した浅い海の向こうに下地島空港の滑走路が見える。今日は昨日以上にいい天気だ☆
 朝ご飯を食べながらも飛行機が気になったのだが、さすがにこんな朝からは訓練していないようで静かなものだ。0900から出勤だとして、まずブリーフィングするだろうから、実際に飛ぶのは1000ぐらいからだろうと予想していたし。
 飛行機が飛び始める前に買い出しをして、時間があったら観光をしようということで、0830に宿を出発。昨日、2日目は筆者が運転するようなことを言った記憶があるのだが、どうやら今日も山崎が運転してくれる模様(笑)
 まず向かったのは伊良部町で唯一のコンビニ、ファミリーマート。狭い島なので適当に行けばそのうち着くので、適当に出発。あー、なんか迷った(笑) こんな狭い島で迷えるなんてひとつの才能だな(^^;

それでも誰一人地図を広げようとしないのはなぜだ?(笑)

 サトウキビ畑の中をさまよい続け、なんとなく大きい道に出ては適当に曲がるパルサー。もう方向感覚なんてとうの昔に失ってしまって、それでも適当に走る。いくら狭い島だからって…(^^; まあ、最終的にコンビニに着いてしまうところが伊良部島ということか(笑)
 そういえば信号機もここにしかないような…。基本的に交通量が少ないので信号機は必要ないのだが、島の子供が本島や内地に行ったときに、ちゃんと信号を守れるようにおいてあるとかないとか…。
 なのにそんな島のコンビニが

予想に反して24時間営業だ!

 食べ物も飲み物もその他もろもろがここで入手可能だ。はっきり言ってこのコンビニがなかったらかなり困る。昨日すっかりやられてしまったため、いまさらながら日焼け止めを購入する。今日は一日外にいるのでSPF40の日焼け止めを真っ白になるまで塗りたくる(^^;
 ドライバーのことなどまるで無視してオリオンビールを買い込む。ビールは冷えててこそビール!というわけで、発泡スチロールのクーラーボックスがトランクに装備される(笑) 完璧だな!
 片手で数えきれる伊良部島の観光スポットのひとつ、フナウサギバナタで海をながめる。ニロは反省文を紙飛行機にしてとばすフリをしていた(謎) ただの展望台なので一瞬で見終わってしまい、島をぐるっと回りながら滑走路へと向かう。車に乗っていても、日が当たった部分がちりちりと痛い。ほんと、太陽の熱さが本土とは大違いだ。


 ↑ 左が空港の滑走路で写真奥が誘導灯のあるRW17の方角、右手には遠浅の海が広がる。石碑は「魚垣」の案内。石で土手が作ってあって、潮が引くと魚が取り残されるという気の長い漁業が行われていたとか。
(下地島空港にて 2003.06.22)

← 伊良部島の数少ない観光地(?)。フナウサギバナタとは船を見送る岬の意。崖の上にあって180度海が見下ろせる。モデルとなった鳥は伊良部町の町鳥「さしば」。サシバはこの島の象徴であちこちで名前を見かける。ちなみに筆者らが泊まった部屋の名前も「さしば」。
(フナウサギバナタにて 2003.06.22)

 撮影ポイントであるランウェイ17に着くとちょうど1000。航空無線を聴いていたニロが「飛ぶみたいだよ」と教えてくれる。どうやら筆者らの予想は的確だったようである。撮影ポイントにはすでに何人かの先客がいて、その人達もにわかに動き出す。みんな航空無線を聴いているらしい…。
 その中の一人、派手な赤いシャツの兄ちゃんにどうも見覚えがある。

って、昨日もいた人だ!

 狭い島だし、他にめぼしい観光地もないので、この島に来る人は限られている。人種は2種類に大別され、ひとつはダイビング、そしてもうひとつが飛行機撮影というわけだ。だから昨日いた人が今日いるのはむしろ当然のことなのだ…。まあ、空は広いし、同業者(?)は両手で数えきれるほどしかいないので、撮影ポイントの奪い合いなんかは発生しようもない。同じ趣味の仲間同士、お互いのジャマにならないようにするだけだ。
 それよりジャマなのはフェンスの方だ。滑走路に入る輩がいないようにと当然フェンスがあるわけだが、飛行機が頭上を通り越して着陸しようとするとその視界を遮ってくれるやっかいやヤツなのだ。下手をするとフェンスにピントあっちゃうし(^^;
 何度も何度もタッチアンドゴーしてくるため、いい加減同じ構図にも飽きた筆者は、阿瀬見にビデオカメラを借りて、初の動画撮影に挑んだ。しかし、やっぱりフェンスがジャマ…。と、ふといい踏み台がそこにあることに気づいた。パルサーの上から撮ればいいんじゃん!

パルサーの屋根の上は最高の撮影ポイントだ♪

 レンタカーだし、どうせボロボロだからできる大技だ(笑) さすがにサンダルは脱いで裸足で登っているが、無茶には違いない(^^; しかし、あまり高くないフェンスの上に出られるため、予想以上によい撮影ポイントなのだ。
 撮影ポイントがよくても、飛行機をフレームに入れたままずっと追いかけるのは結構難しい。ふう、と一息ついた瞬間、「ほい、お疲れさん」と

阿瀬見から渡されたのはキンキンに冷えたオリオンビール!
山崎、すまん(笑)

 というわけで、筆者は今日も運転できない体に(^^;

南の島、熱い日差し、青い空、そして冷えたビール…頭上を飛んでいくB767!

 いやー、もう最高♪ もうすっかり下地島ファンになった☆

 昼頃に訓練が一旦終わったので、例によって宿のレストランで昼ご飯。
 一通り撮影して満足した一行は、「せっかく沖縄に来たんだから一応泳いでおこう」ってことになった。一応って…(笑)
 みんな海パンは持ってきていたが、シュノーケルとゴーグルを持ってきていたのは筆者だけ。ふふ、みんなあまいな。これが無ければアワビもサザエも捕れないぜ、ふふ。
 宿から近い、というか、滑走路の見える海水浴場の佐和田の浜へ移動。海水浴場と名のついているものの、泳いでいる人がだ〜れもいない(笑) これが伝説の「ぷらいべーとびーち」ってヤツなのか!?
 アワビもサザエも独り占めだ、ふふ。
 と、その時、訓練が再開されて、B767が飛び立っていく。あわてて三脚を立ててカメラを滑走路に向ける面々。最大望遠でも厳しい距離だったが、一生懸命シャッターを切る。と、そこへJTAのB737-400が乱入してくる。「聞いてねーよ!」とあわてて無線を車に取りに走るニロ。しばらくしてまた滑走路に進入を試みる機影がひとつ。懐かしい音を響かせて降りてくるプロペラ式の小さな機体…「うおー!アイランダーだ!」 これまた聞いてないよ状態で、パニックパニック。まさに蜂の巣をつついた状態だ。

ってか、おまいら海水浴はどーした?(^^;

 巨体のB767はともかく、ちっちゃなアイランダーの撮影はどうやっても無理だ。
 ニロがあまりに悲しげな瞳でアイランダーを見るので、海水浴を中止してランウェイ17に戻ろうかと提案したほどだ。しかし結局はあきらめることにし、ようやく海水浴開始。
 といっても海に入ったのは筆者と山崎だけで、阿瀬見とニロは浜から飛行機を見上げていた。やっぱり行きたいらしい(笑)
 でも飛行機の着陸を眺めながらの海水浴ってのもそうそうできるもんじゃない。遠浅すぎて100m以上浜から離れても余裕で足が着く。っていうか、きっと歩いて滑走路まで行けると思う(^^; 下は砂地で、アワビもサザエもいそうもない。しかし、そこかしこに黒い「う○こ状」の物体が転がっている…

ここはナマコ王国だった

 1平米に5匹ぐらいの密度でいるので素足で歩くのはあまりおすすめできない(^^;

あ、山崎 ナマコ踏んでる(笑)

 ついにあきらめた阿瀬見とニロとちょっと沖の岩まで泳いで、もとい歩いて海水浴終了。海水浴場というだけあって、シャワーも完備しており、すっきりさっぱり♪ ただ、蜂の巣みたいなシャワーの先っぽが取れてて、かなり豪快なシャワーだったが(笑)

 海パンのまま、ランウェイへ急行したが、すでにアイランダーの姿はなかった。しかし、JTA B737-400は訓練を続けており、ANA B767と交互にすごい短い間隔で着陸してきて、あっと言う間にフィルムがなくなっていった(笑)


 RW(ランウェイ)17に着陸するANA B767。本当に真上を飛んでいく感じで迫力満点♪
(下地島空港にて 2003.06.22)

 そして着陸。タイヤが設置した瞬間煙が上がる。風に流されてくるゴムの焦げたにおいがまたなんとも言えない。
(下地島空港にて 2003.06.22)

 ↑ タキシング中のANA B767と着陸してくるJTA B737-400。ビーチから420mmの最大望遠で抜いた。飛行機が気になってほとんど泳いだ気がしない(笑)
(佐和田の浜にて 2003.06.22)


← JTA B737-400と誘導灯。これも基本ショットだが、もうちょっと広角のほうがいいみたい。写真だと迫力が伝わらない…。腕が悪いから!?
(下地島空港にて 2003.06.22)

 RW17の構図も一通り撮って違う味も食べたくなったので、空港のまわりを移動しつつ撮影。ここでもパルサーは大活躍。ガードレールギリギリに寄せて、みんなでよじ登って撮影。

あ、なんか今 バキッ!って言ったぞ!(^^;

 反対側のRW35まで行って、さあ来い! と構えたところで、ニロから『×』サインが上がる。どうやら訓練が終了してしまったようだ。気づけば16時過ぎ。これで1730とかに仕事を上がるという感じか。

 まだ日が高かったので、暇つぶしにもういちどフナウサギバナタへ行って宿に戻る。部屋のベランダからはパーキングに停められたB767の尾翼だけが林の上にぽっかりと見えていて、特徴的なANAのロゴがよく見える。JTAの機体は宮古かあるいは他の近くの空港が自分の家なので帰ってしまい、下地島空港にはお家の遠いANAの機体だけが残された。
 空港ってのは飛行機を停めてるだけでも金を取られるため、意味もなく停めたりしない。機体が今もあるということは、明日もまた訓練があるというを意味していた。

 今日は1時間ほどで夕食を切り上げ、ベランダで夕日を撮影しながら缶ビールで乾杯♪ やっぱり外で飲んだ方がおいしい♪
 赤く染まる海と黒く浮かび上がる滑走路。きれいな景色があればつまみなんていらない。夕日が沈んだら今度は星空を見上げる。タダでさえ星はよくわからないのに、こんなにたくさんの星が見えたんじゃ何がなにやらさっぱりだ。天の川ってのは澄んだ空だとまるで雲のように見えるもんなんだなぁ。ちょっと星も勉強しようかと思った…。

 夜、山崎を誘って散歩に出かけた。昼間、サトウキビ畑の中で迷ったときに発見した、『虫虐殺装置』の稼働しているところを見に行くためだ。この装置がどういうものか説明すると、コンビニとかの軒先にある、青い蛍光灯がついていて時たまバチッ!という音がする機械の下に、漏斗状のものがついていて殺した虫がその下にある袋にたまるようになっている。しかも天井に太陽電池が付いていることから、どうやら自分で発電してそのエネルギーで虫を退治するようになっているようだ。まさに、メンテナンスフリーの虫虐殺装置である。
 あちこちでパンパンに膨れた袋を目撃したので、かなりたくさんの虫が虐殺されていると思われるのだが、その袋満タンの死骸を一体何に使うかは謎だ。単に掃除するのが楽だからなのか、それとも肥料に使うのか…。なんにしてもこんな装置見たこと無いので、近くでちゃんと見てみたかった。
 昼間、宿から道沿いに歩いたところに装置があるのを見ていたので、街頭のない真っ暗な道を、ライトを手に歩いていく。でもおかしいな、装置があるんだから明かりが見えてもいいはずなのだが…

あう、稼働してないし…(T_T)

 まだ時期が早かったのかもしれない。残念だがしかたない。また今度の楽しみとしておこう。
 帰り道、山崎が蛍の光を発見した。よく見れば道の脇の茂みの至る所で蛍が光っているのに気づいた。ライトを消してしばし鑑賞。まさか沖縄に来て蛍を見られるとは思わなかった。
 本州だと小さいゲンジボタルと大きいヘイケボタルがいるのだが、沖縄のはどんなのかと思って見てみると

なんとそこにいたのは 幼虫!

 蛍って幼虫も光るのか! っていうか、幼虫って水の中に棲んでるんじゃないのか!?
 驚いたのはそれだけではなかった。ガサガサという音がして、ハブでも出たかとおそるおそる光を向けてみると体長10cmを超えるカニがいたり、道路に石が落ちてると思ったらそれは貝殻で、そしてもっとよく見ると一握りもあるヤドカリだったり…。
 沖縄は本当に不思議なところです…。

06/23(月) 下地島〜佐良浜港〜平良港〜宮古空港〜羽田空港〜八王子

 泣いても笑っても今日が最終日。今日もいい天気。
 今日は0600に目が覚めたので、そっと部屋を抜け出して朝の散歩に出かける。
 やっぱり湿度は高いのだがイヤな感じではない。朝なのでまだ気温は低いのだが、照りつける太陽の日差しがチリチリと肌を焼くのがわかる。朝の散歩だからと日焼け止めを塗ってこなかったのは油断した。浜辺をのんびりと散策。旅先での朝の散歩は気持ちいいなぁ。

 今日はチェックアウトしないといけない。3日間散らかし放題の荷物を再梱包してパルサーに積み込む。
 昨日と一昨日の飲み代は宿泊代のほうにつけてもらったのだが、4人で20kちょいぐらいだった。どうもかなり手加減してもらってる気がする。それでも宿泊料40kに対して飲み代が20kを超えてるってのは普通じゃない気もする(笑)

 訓練開始時間は昨日と同じだろうと予想して、例によって朝一で観光することにした。昨日のフナウサギバナタと反対回りに行ったところにある牧山展望台へ向かう。

そしてまたまた道に迷う(^^;

 それでもやっぱり今日も地図を見ることなく適当に進路を取る。進歩がないというかなんというか…。あと3日ぐらいあれば、島の道路をすべて制覇してしまいそうだ。ぐるっと回ると、崖の上に展望台を発見。さっきはかなり近くまで接近できていたようだ。だいたいの方角がわかったところで再び接近開始。方角を頼りに適当な農道に突撃していって、ようやく到着。ある意味、頼もしいと言えば頼もしい(^^;
 こちらはフナウサギバナタよりもずっと高いところにあり、建物自体も大きいのでより遠くまで見渡せる。宮古島と伊良部島を結ぶフェリーと高速船が見下ろせる。まあ、展望台なので景色以外に見るものはないので、ここでの観光もあっさり終了。ほとんど観光らしい観光はしてないな(^^;

 0950、計ったように下地島空港に到着。空港に来るときだけは迷わないようだ(笑) そして予想通り1000に飛行機が動き始めた。
 今日は3日間で最も海が碧い、というかそれを通り越して白いといってもいい色だ。海水の透明度が高く、砂が見えているのだろう。筆者らが来る前、ちょうど台風が通過していたため、海が少し濁っていて、それが徐々に綺麗になっていったものと考えられる。
 景色は最高なのだが、3日目ともなると構図的に飽きてくる。一通り型通りの撮影は済ませていたので、今日はちょっと変わった構図で写真を撮ってみることにした。といっても、後日選別してみたら、構図・ピント・ブレとすべてが満足できる写真は皆無だったのだが…(T_T)
 平日だというのに相変わらずRW17にはファンが撮影に集まっていた。今日はカメラマンに焦点を向けて撮影をしてみた。って、一昨日も昨日もいたにいちゃんが今日もいる(笑)

って、向こうも筆者らのことをそう思ってるのだろうけど(^^;

 よく日焼けしているので、一瞬地元の人かとも思ったのだが、レンタカーだったのでそうではないようだ。
 飛行機は列車と違って背景が空になることが多く、あまり構図が工夫できないと思っていたのだが、一旦飛行機をメインに撮ることを止めてみると、いろいろと構図を考えることができた。
 今日の午前中の訓練は1時間ほどで終了。昨日よりもだいぶ短かったが、筆者以外の人間も必要なカットは撮ったという感じで、もっと撮りてー!ということはないようだ。もっとも、

撮りたくても、もうフィルムがほとんど残っていないようだ(笑)

 午後の訓練を見ていると宮古島観光ができなくなってしまうので、いよいよ下地島空港に別れを告げる時が来た。最後にRW17の風景を撮り納めた。


 今日もANAのB767。雲が少し多めだったので、空にアクセントができていい感じ。
(下地島空港にて 2003.06.23)

 宮古島空港の周りを走っているときに飛び立ったJTAのB737-400(新色)。みんなでパルサーによじ登って撮った(笑) 三脚よりよっぽど活躍してるな(^^;
(宮古島空港にて 2003.06.23)

 ↑RW17で飛行機を撮影する人々。左は飛行機マニアのニロ、右はカメラ弁慶阿瀬見。
(下地島空港にて 2003.06.23)

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 ドライバー山崎(隠れてるのはニロ)。奥に写ってる黄色のシャツの人が3日間どころか、帰りの飛行機も一緒だった人(笑) ちなみにパルサーの天井から撮影した写真♪


 港で昼ご飯を食べるつもりだったのだが、メシ屋が見あたらなかったので、コンビニですませてしまう。だが、侮ってはいけない。コンビニのおにぎりやパンも本州には売っていないラインナップなのだ♪

 今回も一番にフェリーに乗り込み、伊良部島を後にする。後部デッキから遠ざかっていく伊良部島をずっと見ていた。寂しかったが、それはほんの少しだった。

なぜなら、また訪れることを心に決めていたからだ☆

 ニロがやる気満々なので、もしかしたら今年中にまた来ることになるのかもしれない(^^;
 とにかく、しばしお別れだ。ありがとう、下地島〜!

 伊良部島が視界から消えさる……ことはなく、宮古島に到着。いやー、ホントに近いね。
 また懲りずに適当に北を目指す。びみょ〜に迷いながら、風力発電のでっかい風車に到着。フナウサギバナタからも回っているのが見えるどでかい建造物である。

筆者の視力では見えなかったが…(T_T)

 ゆっくり回っているのだが、重厚な風切り音がする。かなりすごいエネルギーが発生していそうな感じだ。発電量を表示している電光掲示板を見ると

なんと発電量 0 W…

 どういうこと!? もしかして、今は電力を供給して羽を回しているのかも。みんな、だまされちゃダメだ!(笑)
 宮古島の北と南には小さな島があって、それらとは橋でつながっている。随分とお金がかかっているらしく、ニロは同僚に「絶対見ておけ」と言われたらしい。この風力発電ある北側のは池間島、橋は池間大橋である。碧すぎるぐらい碧い海が印象的だ。写真で見ると嘘くさいと思うかもしれないが、本当に写真のように、下手をするとそれ以上に碧いのだ。ぜひ実際に見に行ってもらいたい次第である。
 そんな碧い海にのんびりと釣り竿をおろしているおっちゃん。

おっちゃん、絵になりすぎ(笑)

 別なところで釣りをしている少年のバケツの中をのぞいたら、熱帯魚っぽい魚が釣れていた。…食えるのか、これ?(^^; しかし、それ以上に疑問なのは、あちこちで子供の姿を見かけること。今日は平日なのだが、もしかしてもう夏休みなんだろうか?
 300円以上だったら直前でUターンな! などと言いつつ池間大橋に行ってみると、拍子抜けしたことにタダ。いや、タダの方がいいんだけど…。アクアラインみたいに法外な値段をふっかけられるのかと身構えてしまった。
 橋を渡って、池間島を一周することにする。というか、道がそれしかない(^^; 池間島の橋とは反対の岸に灯台があるだけで、特にめぼしいものはなく、小さい島なのであっという間に一周。橋に戻ってきてしまった。何もない島だが、ドライブしてるだけでも結構楽しい。

よし、山崎もう一周だ!ぉ

 筆者の提案は軽く却下され、再び池間大橋を渡る。


 宮古島狩俣地区の風力発電所。圧倒される大きさで、ゆっくり回っている羽が大きな風切り音を響かせる。すごいエネルギーだ。ちなみにフナウサギバナタからでも回っているのが見える。
(宮古島にて 2003.06.23)

 宮古島から北に浮かぶ池間島を望む。池間島と宮古島は池間大橋でつながっていて車で渡ることができる。
 つきだした岩の上から青く美しい海に糸を垂らすおじさん(写真中央やや下。わかる?)。月曜の昼間からうらやましい限り。密かに太公望の称号を与えた(笑)
(宮古島にて 2003.06.23)

 これで予定していた宮古島観光はおしまいなのだが、時間に多少の余裕があったので宮古空港を一周することにした。ターミナルビルのある側には大きな道路があるのだが、滑走路の逆側の道は歩道もない細いものだった。滑走路と平行に車を走らせていると、遠くに着陸してくる飛行機のライトが光った。撮影しようと車を止めようとするが、何せ狭い道なので車を止めるところがない。そうこうしているうちに機種のよくわからない小型機が着陸し、さらにJTAのB737が離陸しようとしていた。
 ちょっと通行の邪魔になるが、なんとか停車して撮影準備。しかし、道路が滑走路よりも低い位置にあり、フェンスがジャマで撮影しにくい…。4人全員パルサーによじ登って撮影。なんか他の車からの視線が痛いんだけど…(^^; さらに

スクーター暴走族に手を振られる(笑)

 いや、別に筆者らは箱乗りしてるわけじゃないんだが…(^^;
 まあ、とにかくアホなことしてると目立つわけだ…。

 一周を終え、ガソリンを満タンにして宮古島空港に到着。借りるときに言われたとおり、空港の駐車場に車を止める。駐車した場所を電話で教えるだけで返却完了ということらしい。…ホント、おおらかって言うか適当っていうか…。こんなボロい車だから扱いがひどいだけなのかもしれないが、傷を付けてもミラーを折っても自走さえできれば返せるってことだよな(^^; ガソリンだって満タンにしなくても大丈夫だったんじゃないだろうかぉ それより何より、

キーを刺しっぱにしとけって、ホントにそれでいいのか!

 適当すぎ(^^;
 当然キーは抜いて来てしまっていたので、山崎が慌ててキーを刺しに行く。あー、先に飲んでるからなー(笑)
 空港内のレストランで打ち上げをして、結局随分と長いこと飲んだ。放っておくといつまでも飲んでいそうなので、おみやげを買いに行くことにした。
 限定お菓子は以前沖縄に来たときと大きく変わってはいなかった。今回初めて見たのはコメッコの「かつお味」。海洋堂製の魚のフィギュアがおまけでついて、いつか価値が出るかもしれない。まあ、おみやげであげちゃうので価値が出ても筆者には関係ないのだが…。
 他にぴぴっ!っと来るような土産はないものかと、すべての土産物屋を見て回る。ある店でイカス栄養ドリンク剤を見つけたので職場の人のおみやげにした。

その名はハブアタック!(笑)

 ハブの粉末を中心に、おそらく南国特有であろう聞いたこともない材料がいっぱい入ってるドリンクだ。怪しさ満点!
 ニロと山崎はJTAのロゴの入った帽子を購入。もちろん自分へのおみやげだ(笑) 山崎はいろいろ買いすぎて袋が持ちきれないほどになっていた。

 1920、B737-400に搭乗。帰りは筆者とニロだけが窓際。意地でも窓際なニロがほほえましい☆ と、阿瀬見が筆者と反対側に座っている人を指さす。うーん、どこかで見たような…。あ!

3日間RW17で一緒だったにーちゃんだ!(笑)

 まさか帰りの飛行機まで一緒とは…。この分だと、行きの飛行機も一緒だったっぽい。ほんと、物好きだなぁ。まあ、お互い、他人のことをどうこういう資格は持ってないわけだが(^^;

 搭乗したときは1920だというのにまだ明るく、日が沈んだのはシートベルトサインが消えてしばらくしてからだった。もっとも、高空に上がってしまっているので地上ではもっと前に暗くなっているのだが。
 窓際の筆者とニロは起きていたが、他の二人はすぐに眠ってしまったようだ。いつも夜は寝ていたのだが、もったいないので外を見ていた。雲も多くなってしまって地上の光は見えないのだが、すれ違う航空機のライトなんかが見えた。
 いつの間にか寝てしまって、起きるとかなり気分が悪い。このパターンは…

ザ・二日酔い!(^^;

 空港でビールを飲み過ぎたのと、旅程を終えて安心したところで酔いが回りやすくなっていたのだろう。腹も痛くなって脂汗を流しながら必死に耐える。なんかベトナムの帰りの飛行機でも二日酔いで苦しんだ記憶が…。
 深呼吸を続け、ようやく症状が回復してきたところで着陸態勢に入る。天気が悪いらしくそれなりに揺れる。いつもならよろこぶところだが、今は逆だ。
 飛行機が雲の下に入り、窓の外に夜景が見える。苦しいのに、せっかく窓際に座っているのでなんか見ておかないともったいない気がして、ついつい夜景を眺めてしまう。これが致命傷になったようで、飛行機が着陸してターミナルに向かうところでジ・エンド。うーん、もう少しだったのになぁ。

それにしても、ゲロ袋はよくできてる(笑)

 筆者はよく気持ち悪くなる、というか二日酔いになるので、いつもカバンに入れている。飲み会の帰りなど、電車の中で何度も使用実績があるのだ(^^;
 吐いてしまえば楽になってしまうので、帰りの列車の中ではゲロ袋のお世話にはならなかったが、なんとも締まらない話だ(^^;
 旅先で飲み過ぎないようにしないとね。って、このセリフ、前にも書いた記憶が…。

 というわけで二日酔いは棚に上げておいて、2度目のたびてつ番外編だったわけだが、さらに飛行機が好きになったことは間違いない。しかし、それ以上に下地島のすばらしさが印象に残る旅だった。あの美しい景色なしでは、飽きっぽい筆者が3日間も同じ場所で同じ機体を撮り続けることはなかっただろう。
 空と海の色は写真以上に筆者のまぶたに焼き付いている。
 その色が薄れたら、また焼き付けに来ることにしよう。

(下地島空港にて 2003.06.23)

また来るよ! その時まで

(フェリー甲板にて 2003.06.23)

さようなら 下地島!


2003.06.21-06.23