![]() |
![]() |
|
![]() |
鋼の翼に夢とロマンを乗せて飛び立つ巨体。深い青い空間は宇宙に最も近い場所。 知らない場所、初めての街、さまざまな出会いが空の向こうにある。 シャレてる暇はない。さあ、出発の時間だ! |
X-01号 2003.02.01 |
スーパードルフィンことB737-500。名前の由来は見ての通り機体がいるかチックだからなのだと思う。エンジンにペイントしてあるいるか君がチャーミング。 (福岡空港にて 2003.02.01) |
A320の翼。B767との見分けが付きにくいA320だが、翼の先端にある突起が特徴。この機体の脱出のしおりはかなりよい(笑) (福岡→鹿児島 熊本県上空? 2003.02.01) |
02/01(土) 菊名〜羽田〜福岡〜対馬〜福岡〜鹿児島〜伊丹〜羽田〜菊名
今日は飛行機乗り放題旅。「たびてつ」ではないが、番外編としてお送りする
ANAの1日乗り放題は去年の12月あたりから、毎月行われているイベントで、本日2/1はもちろん、来月の3/1にも予定されている。乗り放題とはいえ、飛行機は全て指定席であるため、予約解禁となる2ヶ月前には、それはそれは恐ろしい争奪戦になる。
今回のチケットは、12/1に取ったものだ。
インターネットで予約できるということで、今回のメンバー3人でチケットを予約する。激戦になることは知らされていたので、少し早めに準備し、ANAの予約サイトを開いたまま0900になる瞬間を待った。0900を回った途端、回線爆発(T_T)
さっきまで軽快だったのに、サーバが混雑して予約ができない。筆者は担当したチケットをほとんど取れなかったのだが、山崎がうまいこと取れたので今回の旅が成立したのだった。
なお、今回の旅の言い出しっぺはこの日記初登場の二口。「ふたくち」なのだが、「ニロ(にろ)」と呼称してる。飛行機マニアで、最近カメラマニアの阿瀬見とわたりさんにだまされてカメラを買い、日々羽田に通っている。
まあそんなわけで、今回の旅のテーマは乗り放題にふさわしく飛行機に乗りまくること
行ったことない空港、乗ったことない機種を念頭に置いてプランニングされた。
たびてつだと多くの場合筆者がプランニングをするのだが、今回はニロにすべてお任せだ。というわけで、お気楽な気持ちで羽田へ出発する。あ、集合場所がわからないや(笑)
あまりに用意しなさすぎだって(^^; まあちょうどニロからのメールが着信したので、とりあえず合流する。しかし、この男、窓際に座りたいがために、すでに搭乗手続きを済ませていた。気持ちはわからないではないが、みんなで別々の席ってのも寂しくないか?(笑)
しょうがないので山崎と一緒に搭乗手続きをするが、すでに席がいっぱいになっておりバラバラで座ることになってしまった。
最初はB747-400。言わずと知れたジャンボジェットである。今回は初めて2階席に乗り込む。1階席は3-4-3の10人がけだが、2階席は2-3の5人がけ。まあ、座席自体が広いわけではなく、床面積そのものが2階席のほうが狭いだけである。通路側の一番後ろ、客室乗務員(すっちーのこと)の待機する場所に一番近いところである。1階への階段に一番近いところでもある。
飛行機なんて飛ぶとは到底信じられない機械に、何を好きこのんで乗り放題なんてやるかな?、なんて思ってる向きもあるかも知れない。しかし、飛べない人間にとって、空というのは未知の領域である。人は未知の領域に惹かれる。つまり、
空に憧れるのは人間の本能である
そして飛行機の醍醐味と言えば、もちろん
そしてそこにはロマンがあるのだエアポケットである(笑)
もとい、離着陸である。いや、個人的にはエアポケットが一番の醍醐味なのだが(笑)
とにかく、キーワードはG(じー)である。この非日常的なGがおもしろい。筆者にとっては飛行機=ジェットコースター
なのである。ちょいと高いジェットコースターだが、墜落する可能性が高い分、よりスリリングである。
宝くじの当選確率並だが、空中分解や空中爆発、不時着炎上、胴体着陸なんてのもある。これに遭遇するぐらいなら車にひかれる確率の方が高いのだが、一度はお目にかかってみたいイベントである。まあ、そこまでは望むべくもないが、酸素ボンベぐらい降りてきてくれたらと思う。まあ、よくあるのはエアポケットや乱気流による急降下ぐらいか。
飛行機事故の大半が離着陸時に起こるものであるからして、当然、楽しみなのは離着陸である。
滑走路までのろのろ移動したあと、静止状態から一気にエンジンを噴かして加速。楽しみ方としては、2種類ある。ひとつはシートに体を押しつけ、ものすごいGがかかっているように演技する「Gごっこ」。もうひとつが、シートから体を離してGを体感する「耐G訓練」である。
「Gごっこ」はサターン5型(アポロ)の打ち上げなどを参考にして、シートに体を押しつけ、苦しげな表情、もしくは必死に耐えている表情を作る。両脇が知り合いの時などにはウケを狙える(笑)知らない人に見られると、変な人と誤解されるので注意だ!
「耐G訓練」はわずかに体をシートから離し、加速時にシートにつかないように腹筋などを使って耐える訓練だ。訓練なので人知れずやるのが大切である。飛行機のエンジンのパワーをまさに体感できるはずだ。苦しくても涼しい顔を作ることが大切だ!
まあそんなこんなで、筆者は耐G訓練を堪能しつつ離陸。このあとすぐに次のお楽しみがやってくる。それは急上昇急旋回である。離陸後、旋回しながら一生懸命高度を上げるわけだが、機体がバンクするために地上が遠くなっていくのを見ることができる。
今回は雲がなかったため、メガロポリス東京を眼下に見下ろすことができた。最初に見えるのはレインボーブリッヂ。昼間だとすぐに見分けが付くのが江戸城、つまり皇居である。コンクリートジャングルの中でひときわ大きな緑地がそれである。江戸城を見つけたらそこからすぐにたどれるのが東京タワーと新宿のビル群だ。都庁もわかった。海の上に目をやれば、一撃でそれとわかるのが海ほたる。上から見るとアクアラインのすごさを感じる。海ほたるの先の海の下には海底トンネルがあるわけで、こんな建造物を造ってしまうとは大した物である。
たとえ天気が悪くてもまだ楽しみは残っている。羽田から西方面に向かっているのなら、富士山が見えてくるはずである。ちょうどシートベルトサインが切れていたので、階段のそばの窓まで行って富士山を見下ろす。普通富士山は遠くにあって思うものであり、こうやって上から見るなんて事はそう滅多にあるもんじゃない。うんかいを突き破って、雪で真っ白になった火口が見えた。雲の上なので、太陽の光を反射して、雲よりもさらに白く輝いていた。火口にもちゃんと雪が積もっていて、富士山が休火山であることを確認した
筆者が生きているうちには噴火しないのかなぁ…。
シートベルトサインが消えてしまうと、巡航状態である。雲海は確かに非日常的で美しいのだが、何しろ単調なので5分で飽きる(笑) 雲がなければ地上を見て「現在○○上空遊び」ができるのだが…。タダのジュースをお代わりしつて地道に元を取りながら、着陸の時を待とう(笑)
日本は狭く、それ故に巡航時間が短い。これが飛行機マニアにはとても嬉しいらしい(笑) すぐにシートベルトサインが点灯し、着陸態勢にはいる。ちなみに、シートベルトサインが消灯していても、座っているときはシートベルトははずさないのが基本だ。エアポケットや乱気流に巻き込まれたとき、楽しむ前に死んでしまっては元も子もない。
着陸態勢に入ってすぐ、キターーーー! エアポケット!
機体が急降下した。本の一瞬の無重力状態に、ドキドキする♪ ジェットコースターの強引な逆Gとは異なり、ふわっと自由落下状態になるのが楽しい。随分と大きな急降下をしたようだ。百メートル単位で落ちたのだろう。エンジンが再び唸りをあげて加速する♪
徐々に高度を落として雲へ再突入。このときには雲の抵抗によって減速し、Gを感じることができる。雲に入って視界が白くなる。そして雲を抜けると眼下には福岡の街並みが見えてくる…はずだったのだが、ここで寝てしまった(笑)
気づいたら、タイヤが接地した瞬間だった(T_T)
ああ、なぜそこで寝てしまうんだぁ!!
B747には機内にモニターがあり、機体の前方にあるカメラの映像が映し出され、空港への最終アプローチの様子を見ることができる。これが「ジェットでGO!ごっこ」である。が、今回は失敗…。
着地した後、翼に近い席ならばエアブレーキが起きあがるのが見えるはずだ。そして逆噴射の轟音。一気に減速し、シートからの抗力がない分、加速時よりも大きなGを体感できる。
この便は密かに少しだけオーバーランして、ごまかすように小回りを利かせて到着ゲートへ誘導される。「ジェットでGO!」モニタには、手旗を振る係員が見える。こんなでかい機体を、きちんと定位置に止められるのはさすがプロである。
福岡空港に降りてすぐ、機内に放送が入る。これから名古屋行きに乗り継ぐ人は、時間がないので係員に申し出てくれと言う。乗り放題で乗り継ぎプランを立てているのは筆者達だけではなく、もっとすごい飛行機マニアの人達は12便とか乗り継ぐらしい。事情を知らないOLが、「今、羽田から福岡に来たのに、名古屋に戻ってどうする!今上空を飛んできたじゃん」などと言っている。あんたは正しいが間違っている!(笑)
はぁあ、これだからロマンのわからない人間は…。
かくしてその人達は到着ゲートから出ることなく、そのまま別な搭乗ゲートに連れて行かれた(笑)
福岡空港は筆者以外は初めて。というより、二人は九州初上陸らしい。
空港を見て回る前に腹ごしらえをすることにした。2階がレストラン街になっていたので、とりあえず一回りしてから店を決めよう、と言った次の瞬間には店に入っていた(笑) ほんと、筆者の周りには食い物にこだわる人間がいない。「ここにしようぜ」「いいよ」という感じで楽である。
入ったのは中華なお店だったのだが、選んだ理由は至極簡単。滑走路が見える場所にあったからである。窓際の席は飛行機の離発着を見るには最高だったのだ。あとはもうひとつ、入っているビール会社がアサヒじゃなかったからである(^^; 筆者を含めて周りの人間は食い物にはこだわらないのだが、ビールにはこだわっているので、ビール会社だけは選ぶのである(笑)
せっかく九州に来たのだからと言うことで、長崎チャンポンを注文する。極太麺とたくさんの野菜の具が存在しているため、食べ終わる頃にはスープがほとんど残っていない。かなりお腹一杯になる。ビールのつまみに春巻きとか頼まなくて正解だった。前述のように食い物にはこだわらないメンツなので、食べ物の批評はあてにならないのだが、結構うまかった。
腹がきつくなったところで展望デッキへ行く。じゃんじゃん乗り継いでいく乗り放題旅であるため、あと1時間ほどでまた飛行機に乗らなくてはならない。この後の乗り継ぎも全部そんな感じなので、観光にいくのはおろか、空港から出ることさえない(笑)
展望デッキで飛行機の離発着を撮影する。福岡空港の展望デッキはガラス張りになっており、ジャンプしてもそのてっぺんに届かない。ふきっさらしと違って風が避けられてよいのだが、一枚ガラスではないため、その継ぎ目が写真に写ってしまうためにいまいち撮影には向かないっぽい。そもそも筆者のデジカメではズームが足りないので離発着シーンなんて撮影できたものではないのだが…。二人はそれなりに写真を撮っていた。羽田空港に比べると離発着頻度は低いが、さすがに九州の玄関口なので、そう待たずに離発着が行われる。海外の航路もあるため、外国の会社の便も乗り入れてくる。まあ、飛行機ってのはメーカが少ないので、外国の飛行機と言っても塗装が違うだけなのだが…。
少し早いが出発ゲートに向かう。なぜなら筆者らは電子機器をたくさん持っているので、このゲートを通るのに時間がかかるからだ。三人とも小物入れようのトレイが山盛りになってX線装置に吸い込まれていく。
最初の便のところでは書かなかったのだが、筆者は金属探知器を鳴らしてボディチェックを受けている。安物のベルトのバックルが反応していることはわかっているのだが、はずすのもばからしいのでいつもボディチェックを受ける方を選んでいる。ちょっとくすぐったいのだがね(^^; 飛行機に乗ることはわかっていたので、いつも持ち歩いているドライバーセットと缶切りは置いてきてあるので、手荷物の方は問題なく通過する。
ニロなんかはもっとひどく、見るからに怪しい紙袋の中身を開けさせられたり、フィルムを感光から守るための鉛製の袋の中身を疑われたりしている。この袋、X線通さないからな(笑)
一応X線装置では「ISO1600までのフィルムに影響はない」と書かれているのだが、本当に影響がないわけではなく、「ISO1600までのフィルムでは影響は無視できる程度」という意味である。X線は立派な光なので、しっかりと感光しているはずだ。もちろん影響はないのだが、気になるっちゃぁ気になる。理系のサガだな…。
というわけで、今回もトレイを山盛りにしてゲートを通ろうとすると、さっそくニロが呼び止められている(笑)
またかよ〜(笑) とか思っていたら、どうも怪しくて止められているわけじゃないようだ。どうもこの便はここのゲートからでは乗れないようだ。ここは第2ターミナルなのだが、第1ターミナルに行ってくれとのこと。第1ターミナルは一度ビルから出て、隣のビルです
つながってないんかい!
かくして、我々は空港を一瞬だけ出て隣のビルへ。なんかえらい古そうな建物が第1ターミナルビルであった。第2ターミナルは新しく建てられたものなのだろう。今は第2ターミナルが一般的に使われており、第1ターミナルは地方線、すなわち各社の子会社が使っているようだ。筆者らはここから対馬に向かうため、思いっきり地方線なのである。こちらの第1ターミナルには初めて入った。っていうか、存在を初めて知った(^^;
ちなみに、第3ターミナルは国際線が入っており、こっちは滑走路の向こう側にある。そこに行くには無料で運行されているバスに乗っていかないといけないのだ。まあ歩いても行けるのだろうが、1kmぐらいあるだろうからオススメしない(^^;
時間に余裕を持っていたのだが、これでちょうどいい時間になる。と思ったら、飛行機の方が遅れてた…
1235発だったのだが、機材都合で1330に変更されていた。機材都合ってのは普通に遅れているということで、天候不順や事故による物じゃないってことらしい。つまりはこれから乗る飛行機がまだ着いていないからという事らしい。
少し時間があるのだが、今からどこかに行くってのも無理なので、ゲートをくぐる。例によって金属探知器に引っかかる筆者と、荷物を改められるニロ(笑)
だらだらと待合室で時間を潰す。この遅れによって、後ろのスケジュールが厳しくなってきた。対馬へ行ったら、乗っていった飛行機にまた乗ってとんぼ返りして、今度は鹿児島に飛ぶのだが、鹿児島行きの乗り継ぎがぎりぎりなのだ。これ以上飛行機が遅れるようだとまずい。すでに搭乗手続きは済ませてあるので、乗れないという可能性は低いのだが、放送で呼び出され、連行されることは間違いない(^^;
乗り放題をしてるのは飛行機マニアだけかと思いきや、係員にくってかかっているOL風の女二人組みがいた。なにやらたくさんの航空券を持っている。見たところ旅行好き風だが、この乗り放題でマイルでも稼ぐつもりだろうか。この乗り放題でもマイルが溜まるっていうのはある意味すごい。普通、特別切符は例外とされることが多いのだけど。航空会社もいろいろとあるのだろう。
ようやく12番に飛行機がやってきた。が、ANKではなく、HARLEQUIN AIRとかかれたMDの飛行機。機体の登録番号は日本のものなのだが、日本にこんな航空機会社あったかな?
(あとで調べたら1997年にできた、日本の会社であった。JASの系列っぽい。九州、四国を結ぶ国内線と、中国と成田を結ぶ国際線を扱っている。羽田にしか行かない筆者らが知らないわけである)
ニロがショックを受けていた。ひとつは知らない航空会社の機体が来たこと、そしてもうひとつはお目当てのB737にまた乗れないからであった。しかし、機材都合とはいえ、他の会社の飛行機借りてくるかぁ!? ってことで、確認に行ってみると、なんと搭乗口が12番から13番に変更になっていた。なーんだ、コイツじゃないのか。
そして滑走路に降り立つB737、しばらくして機体到着のアナウンス。ニロよかったな。B737に乗れるぞ〜♪
結局1345分に搭乗開始。かなり鹿児島行き乗り継ぎ時間がなくなってきた(^^;
B737は小型のジェットで、機体の形からイルカを想像させる。愛称のスーパードルフィンが正式なものなのかどうかは知らないが、エンジンに帽子をかぶったイルカがペイントされているのがカッコイイ!? 狭い機内に、3x3列のシートなので、かなり窮屈だ。通勤電車の7人がけシートに7人座ったときぐらいの狭さである。足のスペースも狭いので、ちょっと大きい人にはキビシいなぁ。
さあ、離陸だ。軽快に加速して離陸!したのだが、また寝てしまった(^^;
シートベルトサインが消えるときの音で目が覚めると、下には輝く海が見えた。そして再びシートベルトサインが点灯。さすがに福岡−対馬では巡航してる時間はほとんどないか。
対馬が見えてくる。島と言うより岩という感じで、砂浜はほとんどない。平地もあまりなく、森が覆っている。一体どこに空港があるのかと探してみるが一向に見えない。随分と高度が下がってきて、最終着陸態勢である。しかし、機体はまだ海の上。崖の高さぎりぎりで島に接近する。お!不時着か!
んなわけないと思いつつ、密かに期待した瞬間、崖の上にいきなり滑走路が現れた。海に面した崖の上の滑走路はまるで空母のよう。滑走路が短いのでかなりの逆Gを発生させながら停止した。エンジンが逆噴射するところを初めて見ることができた。大型機ではなかなか見えないのだ。
当然と言えば当然だが、対馬空港はかなりの田舎飛行場だ。
乗ってきた飛行機の準備が整いしだい、福岡にとって返さなければならないため時間がない。このまま飛行機に乗っていたいぐらいだ
この機以外に離発着がある訳じゃないのだが、屋上の展望デッキに駆け上がる。見渡すと周りは全部森。…何もなさそう(^^; 観光する気が始めからないので、対馬にどのような観光資源があるのか調べていない。もしかしたら対馬に来るのはこれが最初で最後かも知れないなぁ。
上がってきたときと同じように、急いで建物の中に戻る。またまた金属探知器を鳴らして搭乗ゲートへ。乗ってきた飛行機にまた乗るっていうのは、鉄道のローカル線でとりあえず終点にいくのに似ている(笑)
のろのろと滑走路の端まで走っていった後、加速して崖から海へダイビング! 対馬空港の離陸、空母みたいでかっこいいぞ☆ もちろん、本当の空母からの離陸みたいに滑走路面より高度が下がるということはないので、ママも安心だ。
行きは眠ってしまったので見ていない福岡の街を見下ろす。海の道は文字通り、海上の道のようだ。福岡の街は昔一度観光しただけなので地理にはあまり詳しくなかったが、福岡ドームと福岡タワーを確認できた。街中に空港があるので、ビルなどをかすめながら進入していく。これもなかなか楽しい。
というわけで、帰ってきました福岡空港。予想通り、鹿児島行きの便の離陸時間まであと20分ぐらいだ。呼び出しはされなかったが、一度到着ゲートから出てしまうとまた金属探知器を鳴らさないといけないので、そのまま待合室に入れてもらう。
次の機体はA320。筆者的には良くニュースで聞くエアバスの機体なだけに妙に期待してしまう(笑) 双発エンジンでB767とよく似ているが、翼の先の形状が特殊なため、近くで見ればすぐわかる。シートは普通の広さだが、B737の後なのでだいぶ広く感じる。
飛行機には必ず避難のためのしおりが用意されている。酸素マスクや浮きベストの使い方や、避難経路が書いてあるものだ。どのしおりにも水上に不時着したときの避難している絵がある。不時着したとき、機内からの脱出には空気でふくらむ滑り台を使って脱出し、着水時にはその滑り台がそのまま浮き袋になるしくみである。ボーイングのしおりではみんなこの浮き袋に乗って脱出している絵が描いてあるのだが、A320のを見た筆者は爆笑した。溺れてる人がいる(笑)
浮き袋に乗っている人より、海の上で溺れている(泳いでいる?)人のほうが多いのだ。まあ、実際には数百人からの人がすべて浮き袋に乗れるわけはなく、この絵が正しいのだろうが、普通は全員が乗れるように勘違いを誘うように書いてある。そうじゃないと不安になる人がいるからだ。事実を描いているこのA320のしおりはかなりよいと思う(笑)
雲があまり濃くなかったので地上が見えた。右手に有明海が見下ろせたので、雲仙普賢岳を探すと、うっすら霞むそれを見つけることができた。土石流によって削られた山肌が露出していて、いまだにその疵痕は消えないようだ。自然の力ってのはすごい…。それに比べたら、飛行機のエンジンのパワーなんて小さいもんだ。
久しぶりに来る鹿児島空港はぜんぜん記憶と違っていた。6年ぐらい前に来たときは、原野のただ中にあって、植生が亜熱帯っぽくてベトナム戦争の映画を思い起こさせた風景はすっかり変わっていた。畑があり、建物がある。筆者の記憶は何かの勘違いなのではないかと思ったぐらいだ。空港の建物も立派で、筆者の記憶が別な空港の物ではないかと疑いたくなってきた。うーん、実際のところわからん…。
機内のアナウンスで現地の天候は雨との事だったが、筆者らが屋上に行ったときには雨は降っていなかった。
この展望デッキは有料(50円)で、遊園地の入り口みたいにバーを押して入るようになっている。手持ちに50円玉がなかったので、隣に接地してある両替機を使おうとしたが、この両替機、お札を入れるところしかない…。しかも出てくるのは100円玉で、50円玉は出てこないらしい。どうなってんだぁ!? とか騒いでいたら、見知らぬ飛行機マニアの方が教えてくれた。それ、お釣り出ますよ
なにー、そうだったのか!(笑)
まさか、こういう仕組みの機械からお釣りが出てくるなんて、筆者らは想像もできなかった…。たしかに、改めてみてみれば、入れられる硬貨の種類が書いてあり、釣り銭取り出し口も付いている。だが、なんか斬新だ。言うなれば、駅の自動改札にお金を入れてお釣りが出てくるような違和感が…(笑)
鹿児島空港はJAS系列の勢力が強いようだ。さらにここから島に向かう便が多く出ているために、プロペラ機が離発着している。プロペラエンジンの音は味があるなぁ…
ほとんどがYS-11で、ほか、わからない機種が何機かあった。なんといってもYS-11は国産機であり、国産唯一の旅客機である。一度は乗ってみたい機体だが、もう30年も前の機体で、そろそろ数が少なくなってきている。早いところ乗っておいた方がいいのかも知れない。
次は伊丹空港へ向かう。B767-300である。筆者は過去コイツにのった回数が一番多いと思われる。対馬行きの便が遅れた影響で搭乗手続きが遅れたため、あまりいい席が残っていなかった。我々が座ったのは一番後ろの席。圧力隔壁の前である。一説では墜落したとき、一番生存確率の高い席である。
こんな席では窓の外もろくに見ることができないが、B767にはモニターが付いているので、機外の様子を見ることができる。一通りジェットでGO!ごっこを堪能する。
鹿児島は天気が悪かったので、雲が厚い。天気が悪いので、小刻みに機体が揺れている。機内には機内サービスを中止する旨の放送が流れ、客室乗務員は所定のシートに腰掛けたままだ。隣を見るとニロが喜んでいた(笑) やっぱ、このぐらい揺れないとつまらないよな。うん。
機長からのアナウンスで、「揺れは続くが飛行にはなんの支障もない。安心して欲しい」というのが流れる。強調するところが怪しい(笑)
揺れを堪能しつつ最終アプローチに入る機体。さあ、胴体着陸でも何でもしてくれ!
とか思ってたのだが、また寝てしまう(^^;
あー、なんか飛行機って眠い。もしかして空気が薄いのか!?
とまあ、そんなわけで、例によって着地のショックで起床。え?もうついたの?大阪?
大阪伊丹空港は初めて。だが、羽田行きの便に乗り継ぐだけなので、到着ゲートをくぐることもなく、待合室へ。
最後はB747SR。こちらは全員でバラバラに窓際に座ることになった。やっぱり飛行機は窓際がいい。窓際じゃないと寝てしまう(^^;
エンジンのかなり後方だが、進行方向左側なので、晴れていれば東海沿岸の夜景を見ることができる。
A320の脱出のしおりがおもしろかったので、こちらも見比べてみると、やはりボーイングのしおりでは全員が浮き袋に乗っている。これだと100人もいないようなんだが、残りの人は機内に取り残されていると考えることもできる(^^; もうひとつ、B747SRでもB747-400と同様に2階席があるのだが、400では2階席にも非常ドアがあるのに対し、SRにはなく、2階席の人は1階に降りてから脱出しなければならない。SRのほうが2階席が狭いとはいえ、それでいいのだろうか…。というわけで、SRと400の区別は、2階席にドアがあるかどうかで判別できる。
期待した夜景だが、雲があって見れず。もう夜で雲海も見えないので、しょうがないので一眠り。
シートベルトサインで目を覚ますとどこかの港の上空だった。この辺りは雲が晴れているようだ。知っている地形と一生懸命照らし合わせてみるものの、どこの上空なのかはさっぱり不明。とりあえず夜景がキレイなのでいつの間にか窓に張り付いていた(笑)
と、夜景の一部のあかりがぼやけて見える。最初は窓が曇っているのかとも思ったのだが、そもそも飛行機のガラスは2重になっていて曇らない。原因はジェットエンジンだった。エンジンから噴出される燃焼ガスが、景色を歪ませていたのだ。
最近ロケットのことばかり考えているので、この噴出速度はどれぐらいなのだろうかと思った。
そうこうしているうちに、大井競馬場が見えてきた。もう羽田だ。横浜はわからなかったな(^^;
風向きによって羽田への進入経路が変わるのだが、今日は東京湾からそのまま羽田へ向かうコースだった。こちらはつまらないコース。冬はこのコースが多い。たま〜に、房総半島を回って羽田へ降りるコースを取ることがあり、こちらがアタリである。筆者は一度だけこのコースで着陸したことがある。
窓からの東京夜景と、モニターに写る空港の誘導灯を交互に見ながら着陸を堪能する。夜の着陸は誘導灯が幻想的だ。
時間は2145。ちょっと食事して帰ろうという事になったのだが、ショッピング街はすでに閉店していた。東京で飲む時間でもないし、カレースタンドっぽいところで簡単に済ませることにした。
店に入ると店員が話しかけてきた。poke or beef ?
いや、実際は日本語だったし、「ポークカレーとビーフカレー以外は売り切れですが、よろしいですか?」と言われただけなのだが(^^; ちょっと飛行機っぽくねつ造してみた(笑) ちなみに本当は fish or meet。
各自カレーをチョイスし、もちろん生中を注文する。店に入る前にちゃんとビール会社は確認している(笑)
その後、入店してくる客にも「ポークとビーフしかないですがよろしいですか?」と聞く店員。そしてそれに対する回答は「ビーフ」「ポーク」…。あー、質問と回答が微妙にかみ合ってない気がするんだが…(^^; まあ、意味は通じるのでいいんだけどね。
腹一杯になったところで東京都民と決別して、京急に乗り込む。横浜はどこに行くにもなにげに便利だ。
飛行機の乗り放題は、乗りまくると観光できないと言う欠点があるが、一日にこんなにたくさんの飛行機に乗る機会なんてそうそうあるもんじゃないので、たまにはいいかも知れない。乗りまくらなくても、1日乗り放題で1万円なので、片道に使うだけでも十分お得と言えるだろう。
しかし、飛行機ってヤツはすごい。空港からでなかったので実感はないのだが、対馬や鹿児島にひょいひょいと行けてしまう。大型旅客機の巡航速度はマッハ0.8程度である。秒速にすると約270m/s。1kmをたった4秒足らずで駆け抜ける速さである。鉄道では考えられない速度である。
でも地球にはもっと速い乗り物がある。戦闘機、そう、もちろん大型旅客機よりは速いが、桁違いというわけじゃない。ただ、一般的には乗り物とは呼ばないという点では戦闘機と同じかも知れない。それはロケットである。ロケットが地球周回軌道に乗るには最低でも8000m/sが必要である。実に大型旅客機の30倍速いということだ。
この日の深夜、帰還予定だったスペースシャトルオービター コロンビア号が空中分解し、7人の宇宙飛行士の命が失われた。宇宙は人類にとってまだまだリスクの多い場所である。未知への探求心は人が人である証である。亡くなった宇宙飛行士の方々は無念で仕方がないと思う。なぜなら、彼らの死によって、宇宙開発が停滞を余儀なくされてしまうからである。彼らは宇宙に行きたくて宇宙飛行士になった。宇宙開発の停滞を望んでいるはずはない。彼らの意志を継ぐなら、決意を持って宇宙開発を続けていくべきである。フロンティアに犠牲は払われねばならない。その犠牲の上に現在と未来がある。
100年前には飛行機は存在しなかった。しかし現在はこの瞬間にも何万という人が飛行機に乗り、当然の移動手段として利用している。その歴史には犠牲となった数知れない人の命が刻まれていることを忘れてはならない。
未来を夢見て散っていった者の夢は実現させなければならない。
そしてそこからまた新たな夢が生まれる。
B747-400。ジャンボジェットと言えばこの形。4発エンジンは存在感あるなぁ。今回、初めて2階席に座った。
(羽田空港にて 2003.02.01)
JASのMD-87(MD-81かも)。MDの機体はエンジンが後ろについててカッコイイ。個人的には好み。
(鹿児島空港にて 2003.02.01)
JASのレインボーセブン。B777-200。筆者にはB767との違いがよくわからない…。B777-300は動体が妙に長いのでわかるのだが。
(福岡空港にて 2003.02.01)
HARLEQUINのMD-81。HPをみたら、客室乗務員のエプロンのデザインがなかなかよかった。
(福岡空港にて 2003.02.01)